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2008年 04月 21日
21日、松枯れ対策の植樹を行った。
大谷の海岸は三陸特有の切り立った崖が続いている。この断崖に樹齢100年を超える巨大な松が茂り、勇壮な景観を誇っていた。この松はまた、崖崩れを防ぎ、防潮林や魚付き林として浜の暮らしを支えてきた松でもある。 だが、この松が松枯れのために壊滅状態になってしまった。松枯れはいまも進行中で、まだ枯れずに残っている松もあるが、これも遠からず枯れてしまうことになるだろう。 この松林を松枯れから守り、再生しようと子供たちと一緒に「ハチドリ計画」に取り組んで5年目。今回の植樹が今年度最初のハチドリ計画になる。 海岸の松林は、管轄が二つに分かれる。国有林と民有林だ。これまでの松林再生は国有林で、森林管理署(昔の営林署)と共同で行ってきた。国有林での植樹が一段落したので、今年は民有林でも行うことになった。 断崖にある一本の松を処理するのに1~2万円もかかる。国有林ではこれまでに800本もの松を処理してきたが、その費用は1000万円を超えているだろう。民有林のほとんどは漁協の所有なのだが、赤字が累積している漁協にとてもその余裕などない。 民有林で予算がないとはいえ、白骨化した松をいつまでも海岸にさらしておくわけにはいかない。そこで県の海岸保全事業として、一昨年から処理を初めることになった。この2年間で処理した松は150本ほど。ヘリコプターを使ってしか運びだせないため、処理できる本数に限りがでてしまうのだ。 この切り出した松林の跡地に、今回はじめて植樹をすることにしたわけである。国有林では、森林管理署が苗木の用意や植樹場所の設定をしてくれたのだが、今回は民有林であるために、植樹を計画した中学校がすべての段取りを組まければならなかった。 それでも、所有者である漁協や地区の振興会、町、県、さらに森林組合、森林管理署など関係するすべての団体が協力してくれることになり、無事に植樹を終了することができた。 特に県の職員が積極的に後押ししてくれたこともあって、マスコミが6社、うちテレビ局が4社も押しかけてきた。子供たちも驚いただろうなあ。インタヴューを受けていたが、カメラの前で固まっていたのには笑ってしまった。 今回の植樹は地元紙でも取り上げてくれている。 http://www.sanriku-kahoku.com/news/2008_04/k/080423k-syokurin.html
by sophia_forest
| 2008-04-21 22:24
| 林業
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